2005.05.24

朝青龍の左手刀問題(6)

大相撲の横綱・朝青龍関が、夏場所で全勝優勝を果たしました。

朝青龍関が前場所まで、懸賞金を受け取る際に左手で手刀を切っていたことについては、以前から横綱審議委員の内館牧子さんが問題にしていたようですが、

今場所の手刀は「全て右」だったそうです。

前場所は「初日の天覧試合のみ右、あとは左」だったようなので、全部右というのは初めてかもしれません。

Webニュースを見ると、内館氏を始めとする関係者からは「好ましい」という評価のようです。

「素晴らしい横綱に成長」 横審が朝青龍を高評価 (共同通信)
<大相撲>朝青龍の右手手刀に「成長」など歓迎の声 横審 (毎日新聞)
横審が朝青龍絶賛「皆が目標にできる」 (スポーツ報知)
横審、朝青龍を絶賛「責任果たしてくれた」 (サンケイスポーツ)

左利きの人が右手を使うと好ましい、というのはどうかと思うんですが、朝青龍がダントツに強い横綱で、ほかにライバルが存在しない今の状況では、朝青龍関が「皆から好かれる優等生」を演じ(させられ)るのも仕方ないのかなぁと思ったりもしています。

いつか万人に好かれそうな強い横綱がもう一人出現して、朝青龍関が「ちょっとヤンチャなヒール的ライバル」であることを許されるようになったら、またちょっと左で手刀を切ってみてほしいです。

なお、2004年頃に「手刀は左でもいいじゃないか」というコラムを書かれた記者さんがいらっしゃいます。
朝青龍の手刀、左手で切ってもいいじゃないか
(サンスポ.com、コラム甘口辛口、今村忠 記者、2004.9.2)

相撲の懸賞金制度が、戦後始まった商業主義的なイベントだということは以前にも書きました。
・サンタクロースの紅白衣装(コカコーラ社の宣伝用デザイン)
・バレンタインデーにチョコレートを贈る風習(チョコレートメーカーの戦略)
と同じようなものだと思っています。
手刀自体、一人の力士が何となく始めたもののようだし、神事うんぬんを持ち出すのはやり過ぎのような気もするのです。

朝青龍の手刀についてはもう6本も記事を書いたので、「朝青龍」カテゴリを作りました。

本館の関連ページ:
左利きの有名人・朝青龍さんについて

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2005.01.15

塚崎幹夫「右と左のはなし」

朝青龍の左手刀問題(5)(1/12)の記事でも話題にした本を買ってみました。

ちょっと手強そうな内容です。歴史的背景から科学的な左右に関することにまで踏み込んで、膨大な資料を参照しながら左右についてまとめてあります。なお、左利きなど利き手に関して直接の言及はしていないようです。
前記事で書いた「左優位の文化が存在した」件に関しては、調べてみると意外に資料が少なかったりするらしいです。

これからじっくり読んでみますが、目次部分だけ紹介してみます。興味のある方はどうぞ。

まえがき

第Ⅰ部
「右」と「左」の日本史を辿る
1 日本を特異な国とする「神代尚左」説
2 疑わしい九つの根拠
  (1) 中国からの輸入
  (2) 解釈の微妙なもの
3 右と左をめぐる諸民族の文化誌
  (1) 右優位の文化
  (2) 左右均衡の文化
  (3) 左右不弁の文化
4 尚左神話の背景
  (1) 『古事記』・『日本書紀』の対立
  (2) 作られた太陽崇拝
5 左衽について
  (1) 左衽と右衽
  (2) 神像の左衽
6 参考資料

第Ⅱ部
宇宙学としての左右学 ロジェ・カイヨワの『反対称』を中心に
1 学際研究を超える「対角線の科学」の必要
2 すべての分野の対称を視野におさめる
3 対称破壊と進化
4 反対称力の存在
5 反対称的力と「右」と「左」
6 対称 - 反対称の弁証法
7 反対称と負のエントロピー
8 参考資料

左右彷徨 「あとがき」に代えて

migihidari

右と左のはなし - 自然界の基本構造」 塚崎幹夫 青土社 1600円
amazonの紹介・購入ページ

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2005.01.12

朝青龍の左手刀問題(5)

大相撲、横綱の朝青龍関が、懸賞金を左手で手刀を切って受け取ることについては、横綱審議委員会の内館牧子さんなどが問題視していたようですが、審議委員会としては、今まで容認したり右手を使うように指導したりといった流動的な状態が続いています。当ブログでも過去に何度か話題にしています。

今場所では、初日に右手で手刀を切ったという記事からトラックバックをいただいています。
朝青龍、右利き中心社会、左手の外科医 (鯖田鮫蔵の日仏英米メディア彷徨 さん記事、トラックバックさせていただきます)

ただし、その後はけっこう左手も使っていたようで、きょう(五日目)の取組を確認したところ、手刀は左でした。
(追記:「初日は天覧相撲だったから右手で切った」というようなコメントがあった、というお話を本館の掲示板にいただいています)

朝青龍 画像

内館牧子氏の苛立つ姿が目に浮かぶようですが、個人的にはこれからも時々「ついうっかり」左手を使うのもいいんじゃないかなぁと思ったりしています。相撲は神事なので、というお話も以前からありますが、もしもそれが古い考えに基づくものならば、変えてもいいことと思います。
(ただ、懸賞金制度自体、戦後始まった商業主義的なイベントのようなので、伝統だ歴史だというほどのものではない気もします)

スポーツでは高校野球が「教育の一環か」「あの坊主頭は爽やかで好ましいのか」など問題になったりもしますが(Googleで「高校野球 教育の一環」検索結果のリンク先も意見が分かれていて興味深いです)、最近のテレビ向けにショーアップ・商業化されている大相撲で、手刀に関してだけ神事性を固執する内館氏についても、これに似た問題ではないかと思っています。

なお、神事でなぜ右優先かという問題については詳しく知りませんが、最近(今月?)、参考になりそうな本が出ています。
追記: 買いました。
当blogの記事: 塚崎幹夫「右と左のはなし」 (2005.1.15)

「右と左のはなし」 塚崎幹夫 青土社 1680円
新聞広告の宣伝コピーは…
  左前、左膳、左巻き、左遷……右が吉で左は凶。なぜ左は卑しめられるに至ったのか。
です。
出版社の紹介ページには「左優位の時代も存在した」という解説もあります。


韓国ドラマが政治よりも日韓関係を動かすように、古い左利きについての考えはテレビに出ているタレントさんがけっこう変えられるんじゃないか、というのが「左利きの有名人リスト」を始めとしたうちのサイトの考えだったりするんですが、ちょっと「古い考え」についても勉強してみようと思います。

本館の関連ページ:
左利きの有名人・朝青龍 さんについて

当blogの関連記事:
朝青龍の左手刀問題(VS.内館牧子氏) (2004.4.2)
朝青龍の左手刀問題(続き) (2004.5.9)
朝青龍の左手刀問題(3) (2004.5.17)
朝青龍の左手刀問題(4) (2004.5.29)

「内館牧子」さんか「内舘牧子」さんか。 (2004.4.13)

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2004.05.29

朝青龍の左手刀問題(4)

内館牧子さんが、横綱・朝青龍の手刀が左であると指摘した問題については、
前回(5/17)の記事で場所中に北の湖理事長が容認するような発言をしていて、これで一件落着かと思って安心していたのですが、場所が終わってから話が変わっていたようです。

優勝の朝青龍に「手刀は右手で」と要望 横綱審議委員会 (asahi.com)

来場所以降も変化があるかもしれません。個人的な感想などについては、当ココログの以前の記事を参照してください。

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2004.05.17

朝青龍の左手刀問題(3)

内館牧子さんが、横綱・朝青龍の手刀が左であると指摘した問題について、
うちのココログでも過去2回書いてきました。

朝青龍の左手刀問題(VS.内館牧子氏) (4/2)
朝青龍の左手刀問題(続き) (5/9)

今場所では初日に手刀が左、あとは右だったり左だったりという状態だったようですが、日本相撲協会の北の湖理事長が今日、「自主性に任せてもいいと思う」という発言をされたようです。

<大相撲>朝青龍の左手刀、「自主性に任せる」と理事長 (Yahoo!ニュース - 毎日新聞)
懸賞金、左手でも構わず 北の湖理事長 (Yahoo!ニュース - 共同通信)
「左手刀」問題にせず=北の湖理事長 (Yahoo!ニュース - 時事通信)

私は本館サイトで左利きの小ネタページを作っている左利きの立場で考えたりしています。

・左利きが自然であるという印象が多くの人に広まると嬉しい
・もしも厳格に決まっているわけではないのなら、TV画面上に自然に左手を使う人が出ることは嬉しい
・左手を使うことが、とがめられることではないという印象を子供たち(&親御さん)に与えられると嬉しい

などです。大相撲に関する知識はあまりありません。
以前書いた記事で、相撲に詳しそうな方からのコメントもいただいています。
神事としての立場から、やはり右手を使うべきです、という意見などです。
ただ、「なぜ今になって急に言い出したのか」など、感情論がゼロではない印象も受けます。
そちらにもコメントさせていただきましたが、まだ勉強中の段階です。引き続きいろいろ見てみようと思います。

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2004.05.09

朝青龍の左手刀問題(続き)

4/2に「朝青龍の左手刀問題(VS.内館牧子氏)」を書きましたが、
今日が大相撲夏場所の初日ということで、朝青龍の取組を見てみました。
結果からいうと手刀は左だったのですが(下の画像参照)、

asasho1.jpg

asasho2.jpg

雅山を圧倒的な強さで破った相撲内容と取組前後の気迫に目を奪われた感じです。
テレビの実況・解説、そしてネットのスポーツニュースでも、今のところ手刀について言及したものはないようです。
コメントが出るとしたら場所が終わった頃だろうか、と思っています。

左手刀への個人的な意見については、前回の記事を参照してください。

朝青龍が連勝31に、昭和以降の単独6位…大相撲初日 (Yahoo!ニュース - 読売新聞)
朝青龍が31連勝 綱とり魁皇は黒星発進 (Yahoo!ニュース - 共同通信)

場所前の左手刀についての記事:
朝青龍 「手刀は右」指導受けていた (スポニチ)

当ココログの関連記事:
朝青龍の左手刀問題(VS.内館牧子氏)
逆鉾(井筒親方)は左利き。

追記: (2004.5.18)
日本相撲協会の北の湖理事長が、「自主性に任せてもいいと思う」という発言をされたようです。
5/17のココログに書いておきました。
朝青龍の左手刀問題(3)

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2004.04.13

「内館牧子」さんか「内舘牧子」さんか。

4/2に書いた「朝青龍の左手刀問題(VS.内館牧子氏)」の記事で気になっていたんですが、

「うちだてまきこ」さんのお名前は、「内牧子」でしょうか。「内牧子」でしょうか。

ちなみに前回の記事では、毎日新聞が「内館牧子」、スポニチが「内舘牧子」でした。

それぞれWeb検索してみると(2004.4.12 Google)、
「内館牧子」 7320件
「内牧子」 903件  でした。

一応、圧倒的に「内館」が多いですが、かなり分かれているとも言えます。
なお、著書の表記は「内館」になっているようです。ただし、かなり前の作品しか確認できていないので、もしも最近になって改名されていたら、とも思います。

もしかしたら、日本語変換の辞書に「内舘」しか入っていないものも多いからだろうか?とも思うのですが、
一応「内館牧子」が正解?ということで、当サイト「間違いやすい人名」に書いておこうと思います。

内館牧子「毛利元就」画像 ○「内館牧子」 ×「内舘牧子」? 画像
NHK出版「毛利元就」表紙画像

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2004.04.02

逆鉾(井筒親方)は左利き。

ひとつ前、朝青龍の左手刀問題に関連して。

最近目についた左利きの力士さんは、元関脇・逆鉾の井筒親方です。
元関脇・寺尾の断髪式に出席、左でハサミを使っていらっしゃいました。
本館サイト、「左利きの有名人」リストにも掲載しています。

力士さんの取組・塩まきの手・手刀などを見る限りでは、「もしかしたら左利きかも」と思うことはあっても、それが日常生活の利き手と同じかはよく分からないことも多いです(相撲に詳しい人はそうではないかもしれませんが…)。井筒親方のように引退されて、こんな感じに道具を使われて初めてはっきり利き手が分かったりしています。

というわけで、きっと多いはずの左利きの力士さんですが、日頃はっきりしないぶん、内館さんは初めて見たような印象を受けたんじゃないかなぁ、と思ったりもします。でも自分が見ていない(見えていない)ことと、存在しないことは違います。

逆鉾 1 逆鉾 2
2003.6.2放送 日テレ「ズームインSUPER」(挨拶) / フジ「とくダネ!」(断髪) 画像

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朝青龍の左手刀問題(VS.内館牧子氏)

横綱・朝青龍が懸賞金を左手で受け取ることについて、内館牧子さんがおかしいと注文をつけたという報道が数日前にありました。

横審・内館委員、横綱の手刀に注文 (Mainichi INTERACTIVE)
朝青龍に待った 内舘委員、右手「手刀切り」を要求 (スポニチOSAKA)

うちの本館サイト掲示板やココログのコメントにも、どう思いますか?といったお便りをいただいています。かなり話題になったニュースなのだと思います。

私は相撲には詳しくなくて、歴史や文化的な背景などはよく分からないので、ただ左利きのことについて少しだけ詳しい一般人という立場のコメントになります。
ほかの方のココログでも、「内館さん、何もそこまで言わなくても…」というお話が多いですが、私も

「左利きなら左手でいいんじゃないだろうか?」

というのが正直な感想です。

例えば女性が土俵に上がることの是非など、昔の男女の価値観と今の価値観のズレが問題になっていたりもしますが、左利きに対する考えも、ここ最近かなり変わっています。無理な利き手矯正も減らす方向で子育てがおこなわれるようになってきています。力士の左利きも自然なこととして受け入れられてもいいような気がします。

今回の内館牧子さんの発言については、ニュースによると「理事長も苦笑い」ということで、また記事も「朝青龍の強さゆえか」という締めくくりになっているので、内館発言によってすぐ何か変わるということはないような気がしています。むしろ左利きについて考えてくれる人が増えたと言えるかもしれません。

左利きの力士さんはけっこう多いはずで、本館サイト「左利きの有名人」にも数人掲載しています。ココログでもまた何か書こうと思います。

参照: 左利きの有名人・朝青龍さんについて
追記
ひとつ後の話に書いた、元関脇・逆鉾さん(井筒親方)も左手刀だったそうです。(前述・スポニチ記事参照)
朝青龍の左手刀問題(続き) … 2004年5月、大相撲夏場所の手刀

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